字遊帖

今まで書き溜めてきたものや、日々の暮らしなど、自由に綴るブログ。シンプルな暮らしを目指して。

「路地裏物語」

#72「路地裏物語」2006/10/23

その猫は怯えた目で少年を見る
やせ細って路地裏にいた
口にくわえてた光る鍵
僕が失くしたヤツだ 少年は気付く
「ちょっと待っててね」くたびれたカバンから
パンを取り出す

望んではいけないことだと思ってた
生きることなんて
今まで誰も許してくれなかったから

「僕には大切な人がいるんだ
だけどもう会えないんだ」
少年は猫に言う
分かるはずもないけれど

大切な人がいなくなる前に
大切なことを知らなきゃいけない

僕の声はここから君に届かず
君の声はそこから僕に届かず

まだあいつの口から「生きたい」と聞いてない
あの日の出来事が少年を路地裏へと導く

そして路地裏 ありがとうここにいてくれて
僕は君から 君はここから
はじまっているのかもしれない

受け継がれる意志 走り出した夢
伝説の背中を追いかけたのはもう
昨日の君じゃない
大切な人 また見つけたよ
それは笑う君だったんだ

 

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「K」が好きで、猫の物語を書きたかったのだと思う。

ストーリーの繋がりが曖昧だけど雰囲気自体は好き。